金融円滑化法の終了と経営革新等支援機関

2013-03-13

平成21年12月4日に施行された,中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律(いわゆる「金融円滑化法」)は,その附則2条1項により,平成25年3月31日限り,その効力を失うとされています。

 

金融円滑化法は,中小企業者等に対する金融の円滑化を図るために必要な臨時の措置を定めることを目的として制定されました。

 

具体的には,「金融機関は,中小企業者に対する信用供与については,当該中小企業者の特性及びその事業の状況を勘案しつつ,できる限り,柔軟にこれを行うよう努めるものとする。」(3条)と規定し,また,

 

「金融機関は,当該金融機関に対して事業資金の貸付け…に係る債務を有する中小企業者…であって,当該債務の弁済に支障を生じており,又は生ずるおそれのあるものから当該債務の弁済に係る負担の軽減の申込みがあった場合には,当該中小企業者の事業についての改善又は再生の可能性その他の状況を勘案しつつ,できる限り,当該貸付けの条件の変更,旧債の借換え,…その他の当該債務の弁済に係る負担の軽減に資する措置をとるよう努めるものとする。」と定められていました。

 

平成24年7月に発表された金融庁の資料(「最近の金融行政について(金融円滑化法の出口戦略等)」によれば,金融円滑化法施行後,平成24年3月末時点で,貸付条件の変更の申し出に対して金融機関は9割強について応諾しているとして,金融円滑化法の下で,条件変更の取り組みはほぼ定着していると述べています。

 

他方で,金融庁のこの資料は,貸付条件の再変更等が増加しており,貸付条件の変更等を受けながら経営改善計画が策定されない中小企業者も存在しているという問題点も指摘しています。

 

そのような状況の下で,金融円滑化法は当初の予定から延長され,今月末に失効することになったわけですが,併行して,外部機関や関係者の協力を得つつ,中小企業者等の事業再生の支援に向けた総合的な出口戦略も講じられました。

 

その一つが,中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律の改正を含む一連の法改正です(以下,「中小企業支援法」と総称します。)。

 

中小企業支援法の狙いの一つは,中小企業支援事業の担い手を多様化・多角化し,中小企業に対してより専門性の高い支援事業を実現するという点にあります。

 

具体的には,中小企業の経営状況の分析,事業計画の策定・実施に係る指導・助言を行う者として,経営革新等支援機関を主務大臣が認定し,中小企業者に対する支援措置を行わせるというものです。

 

平成25年2月時点で,金融機関やNPO法人,民間コンサルティング企業や商工会,商工会議所,各種士業など5000以上の経営革新等支援機関が認定されており,当事務所所属弁護士,公認会計士・税理士も認定を受けました。

 

では,中小企業の経営者にとって,具体的にはどのように認定経営革新等支援機関を利用すればよいでしょうか。

 

例えば,一例ですが,平成25年度税制改正大綱に商業,サービス業,農林水産業を営む中小企業者等に対する設備投資減税が盛り込まれました。

 

これは,1台60万円以上の建物付属設備又は1台30万円以上の器具・備品を取得した場合,取得価格の30%の特別償却又は7%の税額控除を受けられるというもので,適用期間は平成25年4月1日から27年3月31日までとされています。

 

この設備投資減税制度の適用を受けるためには,原則として経営革新等支援機関等の助言が必要となります。

 

と,こんな感じで,経営革新等支援機関を利用するメリットはあるわけですね。最後は,ちょっと,当事務所の宣伝になってしまいました。

 

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(hy)

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